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コールセンター運営のポイント 第84回:理不尽なカスタマーハラスメントにコールセンターはどう対応すべきか

その84 カスタマーハラスメントを組織として対応する方法とは

セクシャルハラスメントやパワーハラスメントと同様に、近年問題視されてきているのが「カスタマーハラスメント」です。カスタマーハラスメントは顧客による迷惑行為を指す言葉で、電話越しに顧客と応対するコールセンターでも無視できない問題だと言えます。今回はカスタマーハラスメントの概要や例、組織としてどう対処すれば良いかについてご紹介します。

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カスタマーハラスメントとは?

近年は、「悪質クレーム」とも言えるカスタマーハラスメントが増加しています。カスタマーハラスメントは顧客が店員や電話越しのコールセンターオペレーターなどに迷惑行為を働く行為を指し、極端に酷いものは警察沙汰となりニュースに取り上げられることもあります。

コールセンターでは、クレームは改善のためのヒントとなるため意見を拾い上げることが重要だと言われます。しかしその内容が極端にエスカレートするか、明らかに不当な内容であれば、傾聴すべき意見ではなく迷惑でしかありません。貴重な意見としてのクレームとカスタマーハラスメントの線引きは難しいという面もありますが、カスタマーハラスメントは店員やオペレーターの精神に大きな負担をかけるため、社会問題として関心が高まっています。

カスタマーハラスメントによる主な被害には、不当な要求、脅迫、長時間拘束、ネットへの風評被害などが挙げられます。
不当な要求では、商品やサービスが良くなかったからと返金を要求するパターン、支払いを拒否するパターン、土下座などを強要するパターンなどがあります。大声で怒鳴る、「殺すぞ」「家まで行くからな」などの暴言を浴びせるなどの脅迫も、カスタマーハラスメントの一種です。長時間拘束では、不当な要求や脅迫などが長引くパターンの他に、長々と説教をするパターンもあります。近年は誰でも気軽にネットで発言できるようになったことから、SNSやネット掲示板への風評被害も深刻な問題です。

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カスタマーハラスメントの実態

コールセンターにおける例

ニュースになるのは実店舗のケースが多いですが、コールセンターでもカスタマーハラスメントは多く発生します。あまりにも悪質クレームの多いセンターでは、若い女性を採用しないというケースもあるほどです。

あるクリニックのコールセンターの事例では、治療した箇所に違和感があるので薬をタダで郵送してくれというクレームがありました。来院する時間はないという理由でしたが、診療せずに薬を処方することはできないと伝えても納得せず、この押し問答が2時間も続いたとのことです。ルールを理解せず、自身の都合を押しつけてきたケースだと言えます。

他には、商品が壊れたので金を返せというクレームがあったものの、話を聞いてみると他社の商品の話だったという事例があります。しかしそのことを伝えても納得せず、長時間電話が続いただけでなく、「殺すぞ」などの暴言も多々吐かれたとのこと。冷静な判断ができず、何を言っても怒りで返してしまうような状態だったと言えます。

コールセンター以外の例

コールセンターの場合は「顔が見えない」ことで相手がヒートアップしてしまうケースが多いと言えますが、一方の実店舗の場合は、特に悪質なカスタマーハラスメントだと警察沙汰になるほど酷いケースが見受けられます。わざわざ文句を言いに店まで足を運んで、なんと14時間に渡って文句を言い続けたケースや、土下座の強要やその様子を撮った動画をSNSにアップするなどで逮捕されるケースは、いくつもニュースになりました。

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組織としてどうカスタマーハラスメントに対処するか

決して「お客様」とは言えない悪質なクレームは、実際にどのコールセンターでも起こりうる以上、その対応をオペレーター1人にまかせず組織として対処しなければなりません。ここでは、コールセンターでできる対処法をご紹介します。

カスタマーハラスメントの対応フローを決めておく

悪質なクレームがあったとき、その対応フローが固まっていないとオペレーターはどのタイミングでSVを呼べば良いのかも分からず、事例にあるような長時間の拘束につながってしまう恐れがあります。また、暴言を受け続けることで、オペレーターが精神的に疲弊してしまうことも重要な懸念点です。組織として対応できるよう、センター内で「意見として聞くべきクレーム」とカスタマーハラスメントの境界線を決め、カスタマーハラスメントがあった場合の対応フローを定めておくことが大切です。

有効な方法のひとつは、SVへのエスカレーションする条件・判断基準を定めておくことです。そのときの相手への伝え方も含めてマニュアル化しておけば、オペレーターはより迅速に切り上げる判断ができるようになります。

対応フローを固めることに併せ、トップダウンで「カスタマーハラスメントには毅然とした対応を取る」と現場に伝えることが大切です。組織として対応することを伝えていなければ、オペレーターは「自分が対応しなければならない」と抱え込んだり、早く逃れたいばかりに特別な対応を許してしまったりする可能性があるためです。

センター内でストレス対策を行う

カスタマーハラスメントに限らず、意見として聞くべきクレームへの対応もオペレーターにはストレスとなります。センター内で丁寧なストレス対策を行うことは、カスタマーハラスメントに対応できる組織づくりをする上で必須です。丁寧なストレス対策が行われていれば、オペレーターの働く意欲が増し、一人ひとりが自主的にカスタマーハラスメントへ向き合えるようになります。

ストレス対策には、カスタマーハラスメントへの対応フローを固める、定期的に面談を行う、クレーム内容を共有する場を設ける、ストレスチェックを行う、仕事がしやすくなるような環境整備を行うなどが挙げられます。

「3つのカエル」を意識する

こちらは対策というよりは意識すべき考え方ですが、各コールセンターで対策を立てる上で参考になるものです。

「悪質なクレーマーは人、時間、場所を変えることで沈静化する」という考え方を「3つのカエル」と言います。怒りで冷静な判断力を失っているクレーマーは、これら3つのいずれかを変えると勢いを削がれる可能性があります。

コールセンターだと場所を変えるのは難しいですが、人と時間は変えることが可能です。「人をカエル」は、上記のSVへのエスカレーションが挙げられます。人が変わることで怒りを増すケースもありますが、組織で対応する上では毅然と対応することが重要です。「時間をカエル」は、人を変えるタイミングで時間を置くことを指します。この間にオペレーターから十分な報告を受け、必要であればさらに上長と対応を検討するという必要な時間でもあり、時間をかけることで落ち着かせるという目的もあります。また、責任者から後ほどかけ直す形にして一度電話を切ることも有効です。

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悪質クレーマーには組織として毅然とした対応を

悪質クレーマーによるカスタマーハラスメントが近年問題視されていることを受け、有識者検討会を開催するなど、厚生労働省が対策を開始しています。とは言えセクハラやパワハラに比べてカスタマーハラスメントは規制が難しく、すぐさま有効な法整備がなされる期待は難しいかもしれません。だからこそカスタマーハラスメントに最初に直面するオペレーター任せにせず、組織として毅然と対応することが重要です。

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