コンタクトセンター向けクラウドCRM enjoy.CRMⅢ

コンタクトセンター運営のポイント 第10回:オムニチャネル時代にコールセンターができること

その10:オムニチャネルを高い次元で実現するためには

幅が出てきたコールセンター業務

インターネットの急速な普及により、顧客接点は大きく変化しました。現在では対人での接点だけでなく、インターネットを介したバーチャルな接点も多くみられるようになっています。そんな中、コールセンターの役割にも幅が出ています。
CRM戦略を考える際、顧客接点を複合的に把握する必要があります。顧客が企業の製品やサービスを購入するためのチャネルは、インターネットが普及する以前では実店舗と通信販売(コールセンター)でした。そのため、コールセンターはほとんど独立して運用されていたというのが一般的でした。しかしインターネットの普及により顧客接点が増え、コールセンターは複数の顧客接点との連携が必要となってきています。
各チャネルと円滑な連携を組むためには、大きな組織改革を必要とする場合もあります。その場合は、コールセンター業務におけるシステム面の改善も必要不可欠です。各オペレーターの業務を支援するシステムや販売戦略をより高度なものにするシステムを導入することで、機会を逃さず、高い実績を上げることができます。

顧客を総合的に囲い込むオムニチャネル

インターネットが興隆しはじめた頃は、「マルチチャネルの時代」といわれていました。チャネルが多岐に渡り、それぞれのチャネルに対してCRM戦略を立てていました。
マルチチャネルの基本的な考え方は、実店舗やインターネットなど顧客の利便性を追求するために複数のチャネルを用意することでした。ではどのような商品を販売するのが妥当か、オンラインショップではどのような商品を販売するのが妥当か、という点を見極めるというものでした。実店舗の顧客がオンラインショップに流れていく中、セグメンテーションを明確に行い、的確に顧客を囲い込む必要がありました。
しかし、これはあくまで販売側から見た視点であり、顧客視点には立っていません。たとえば、「書籍はオンラインショップで販売する方がいい」という分析をしたとします。もしもオンラインショップで購入したい顧客の数が多いのであればその分析は正解といえるかもしれませんが、実店舗で書籍を買いたいと考えている顧客は無視していることになります。その結果、実店舗で買いたいと思っている層に不便さを感じさせてしまうことになります。
こういった複数のチャネルを統合し、顧客がどのチャネルから企業と接しても、同一の顧客と認識しサービスレベルを維持する施策を「オムニチャネル」といいます。オムニチャネルの最大の特徴は、全ての顧客接点の情報が密接につながっている点です。つまり、顧客がどの接点で企業と接しても、同じ商品、同じサービスを享受できることが特徴となっています。
もちろんコールセンターも重要なチャネルの1つです。

「個」を考えるためのコールセンター

オムニチャネルを考える上において、コールセンターはきわめて重要なチャネルといえます。なぜならインターネットで商品やサービスを購入する場合でも、不明点があればコールセンターに電話をかけ確認しますので、唯一の直接的な顧客接点となるためです。インターネットで商品やサービスを購入する場合、単純に価格や内容だけを比較検討し決断をすることになります。顧客側は企業のイメージが沸きませんし、企業側も顧客がどのようなことに疑問を持ち悩みながら購入に至っているか知ることができません。
コールセンターへのお問い合わせが発生すれば、インターネット経由の顔が見えない顧客に対して初めて「個」を知る機会を得られることになります。
「個」を知る上において、コールセンターが大きな役割を果たすことになります。
コールセンターも、重要な販売チャネルの1つです。顧客接点の質としては、面と向かって話をする実店舗と、文字のみのやり取りであるオンラインショップの中間に位置しているといえます。コールセンターが必ずしも直接的に販売しないケースでも、オペレーターは、顧客のニーズや気持ちに寄り添った対応をすることが可能です。

オムニチャネルのための体制見直し

オムニチャネルを高い次元で実現するために必要なのは、各部門を統合する管理体制です。
実店舗とオンラインショップ、コールセンターをすでに保有している企業は、それぞれの部門で顧客情報やCRM戦略を検討しているケースが多いと考えられます。これらの情報・戦略を1つ上の段階でまとめて、部門単位ではなく企業単位とすることで、各部署に負担をかけずにオムニチャネル施策を進めることができます。その際には、KPIの見直しも必要となります。たとえばコールセンターであれば、購入前のお問い合わせ対応で購入にどの程度貢献したかというKPIも必要となってきます。

システム面の強化

コールセンターをオムニチャネル施策に効率的に取り入れていくためには、システム面の強化が欠かせません。
たとえば、自社の会員サービスに登録している顧客からなにかしらの問い合わせがあったとき、コールセンターだけ独立していると、顧客の状況を本人から一から聞き出して把握する必要があります。それは顧客にとっては手間に感じるものです。このとき、店舗側で利用している顧客情報と連携し、電話番号から顧客情報を瞬時に引き出すことができれば、通話している顧客に関する詳細な情報を把握する時間を省略することができます。enjoy.CRMⅢのシステムを利用することで、効率的な情報の参照が可能です。
顧客が実店舗やオンラインショップですでに買い物をしているのであれば、その購入履歴もシステムによって連動させることで、オペレーターが顧客の「個別の情報」を見ることができるようになります。
ロイヤルカスタマーを育成するにあたっては、システムの活用が重要となります。その顧客が何を買ったか、どのようなものを購入する傾向にあるのか、よく利用する販売チャネルはどれか、といった情報を把握するためには、各部門の情報を一括でまとめるシステムが必要です。
enjoy.CRMⅢには様々な支援システムが搭載されており、コール時に商品部門や営業部門から対応の補助を受けることも可能です。統合的な管理体制が必要とされるオムニチャネルでは、その体制を効率的に運用できるシステムを活用し、どの顧客接点においても情報を共有できているかが大きな鍵を握っているといえます。

コールセンターができることの例

オムニチャネルにおいて、コールセンターは「顧客感動体験」を実現させることができます。
たとえば、実店舗での来店情報を全社のシステムで共有しておくことで、コールセンターでの対応となった際、オペレーターは来店情報を頼りに話を進めることができます。「自分のことを知ってもらえている」という感覚は、顧客感動体験へとつながります。そこから顧客満足度への上昇へつながり、今後もその顧客は同じところで買い物を続けることが期待できます。
システムの活用は、逆のパターンも可能です。コールセンターで取得した情報を実店舗などで共有しておくことでも顧客感動体験を作り出すことができます。enjoy.CRMⅢのシステムを導入すると、データやシステムの活用方法によりオムニチャネルの形は大きく広がっていきます。単なる問い合わせ対応も、オムニチャネルの形に落とし込むことができれば確実な利益の実現に結びつけることが可能です。

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