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コールセンター運営のポイント 第72回:優れた“ワークライフバランス”が強いコールセンターを作る

その72:ワークバランスを実現するための方法とは

よりよい働き方を目指すための考え方として、「ワークライフバランス」/「働き方改革」が注目を集めています。ワークライフバランスはどの仕事においても当てはまるもので、コールセンターにおいても重要なキーワードのひとつです。では、ワークライフバランスは具体的にどのような考え方で、何を目指していて、コールセンターではどのようにすれば実現可能でしょうか?

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企業をさらに強くするワークライフバランス

ワークライフバランスの考え方自体は以前からあるものでした。近年になって再び注目されるようになったのは、政府の進める「働き方改革」の中で重要なものとして位置づけられているためです。ただし、ワークライフバランスはキャンペーン的に実施する類のものではなく、継続的に構築していくことで「よりよい働き方」が実現できるようになります。

ワークライフバランスのゴールは、仕事とプライベートが調和することでその人らしい生き方を実現し、仕事においては最大限のパフォーマンスを発揮できるようになることです。従業員一人ひとりがイキイキと働けることはもちろん、それにより企業も効率的な生産力を手に入れ、人口が減り続ける中で優秀な人材を確保・育成することにつながります。

言葉に“バランス”が入っているため、天秤のようなイメージを持たれることもありますが、ワークライフバランスの本質を捉えるに当たって天秤は間違ったイメージとされています。天秤だと、プライベートのほうに比重を傾けたときに仕事の時間が減るようなマイナスの印象がありますが、ワークライフバランスはどちらかを犠牲にするものではありません。仕事のパフォーマンスを上げてプライベートの時間を確保し、プライベートを充実させることで仕事のさらなるパフォーマンス強化につながるという相乗効果がワークライフバランスの本質です。

そのため、単に残業時間を減らしたり、仕事とプライベートを切り離して考えたりすることはワークライフバランスとしては不十分だといえます。あくまで両者の調和を目指すことが肝要であり、極端な例をいえば、「休み明けで頭が働かなくて仕事が上手く回らない」のもワークライフバランスが成り立っていないケースのひとつといえます。

企業がワークライフバランスを推進することには、大きなメリットがあります。ひとつは、女性従業員の定着です。ワークライフバランスには仕事と家庭を両立できること、男女間で機会や評価に差がないことが求められており、女性の活躍を後押しして労働力に厚みを持たせることができます。従業員を大切にする制度や風土ができ上がれば、優秀な人材を集め、定着させることにもつながります。生産性が上がれば低コストで高い利益を求められるようになり、このような取り組みが評価されれば企業イメージのアップにもなるのです。

ワークライフバランスを実現するためにはさまざまな方法があり、その企業の業務内容や働いている従業員それぞれのライフスタイルによって適した方法は変わります。中でも多くの業種・企業で効果的だといわれているのは、残業時間の削減です。ただし先にも述べたとおり、そればかりに終始せず、また持ち帰り残業なども防いで抜本的な改善を行う必要があります。有給休暇や育児休暇の取得の推進、フレックスタイム制の導入なども効果的です。いずれの方法でも、制度の整備と企業風土作りを同時に行うことが大切です。

忘れてはならないのが、福利厚生を充実させることです。ワークライフバランスは仕事とプライベートが相乗効果を発揮することを目指すため、仕事の内容が改善されるだけでは片手落ちだといえます。具体的にはレジャー施設などを利用しやすくしたり、資格取得を支援したりなどの内容があります。福利厚生はアウトソーシングする企業も増加しています。

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コールセンターにおけるワークライフバランス

すべての仕事でワークライフバランスが重要なのは、コールセンターにおいても同じです。
コールセンターにおけるワークライフバランスも、基本的には上記にて述べた内容と同じです。効率よく仕事をすることでプライベートの時間を作り、プライベートを充実させて仕事でさらなるパフォーマンスの発揮を目指します。

コールセンター業界特有の事情を考えると、離職率が高いという課題があります。コールセンターの業務はつらいと感じる部分も多く、センターによってはSVや管理者の長時間残業が常態化しているケースもあります。働き方の自由が少なく、キャリアパスも示されていなければ、定着率はなかなか上がりにくいでしょう。離職する従業員が多ければ生産性もいつまでたっても低いままなので、ワークライフバランスの実現で人材が定着するようになれば、大きなインパクトが期待できます。

コールセンターには、それぞれの事情を抱えたさまざまな人材が集まります。ワークライフバランスを実現するには、センター側で考える「こういう施策がいいだろう」はあまり通用しません。一人ひとりが積極的に発言できる環境を作り、課題はどこにあるのか、どうすれば仕事のパフォーマンスを上げられるのか、プライベートを充実させるにはどのような取り組みが必要なのかを常に模索し続けることが大切です。

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どのような取り組みがあるのか?

コールセンターでワークライフバランスを実現するためには、具体的にどのような取り組みが有効でしょうか。センターそれぞれの状況、従業員のライフスタイルを踏まえて考えることが前提ですが、以下にご紹介する内容は実際に効果があったとされる例です。

突発的な業務を減らす

ワークライフバランスの実現で、残業時間の削減は有効な手段のひとつです。が、「残業しないように」と呼びかけるだけでは不十分だということはいうまでもなく、何が残業時間を増やしているのか冷静に分析する必要があります。コールセンターにおいては突発的な業務が多く、一つひとつは少なくてもそれが蓄積して業務時間を圧迫しているケースが考えられます。

突発的な業務は短時間で終わることも多く、起きたことは仕方なかったことにしてしまいがちです。しかし、分析してみると先回りや準備が十分に可能なケースも多く、突発的な業務に備えることでなくしていくことができます。一つひとつをきちんと記録し、どうすれば次から回避できるか対策を練ることで残業時間を減らすことが可能。複数人で定期的に議論することで、「変えていかなければ」という意識を醸成することもできます。

多様な働き方を提供する

コールセンターは基本的にシフト制であり、短時間勤務も一般的です。そのような文化を活かし、多様な働き方が実現できるよう多様なシフトパターンを提供できればワークライフバランスの実現につながります。具体的には、従業員へ提示する条件の数をできるだけ増やし、それを自由に選択できるようにすることです。たとえば、ライフステージの変化に合わせて短時間勤務からフルタイムに変更できたり、反対に短時間勤務に変更できたり、希望の職種を選択しやすくしたりすれば、働きやすい職場になってパフォーマンスの向上が期待できます。

属人的な業務をなくす

ワークライフバランスを実現するには、「休みやすい風土」を作っていくことが大切です。そのための方法のひとつが属人的な業務をなくすことです。誰かひとりにしかできない業務があったら休みにくい環境となり、やむを得ず出勤できないときに混乱が生じます。多くの業務内容をチーム内で共有できていれば休みやすく、混乱も最小限で済み、優秀な人材を定着させることができます。

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まずはスモールスタートから

仕事とプライベートが相乗効果を生み出し、生産性を最大化するワークライフバランスは実現する価値のあるものです。ワークライフバランスの推進は難しいものではなく、何も最初から企業単位で行わなくても、小規模なチームからスモールスタートすることも可能です。強いコールセンターを作るためにも、ぜひワークライフバランスの実現に取り組んでみてください。

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