enjoy.CRMⅢ

CX向上を実現するコンタクトセンター向けCRMソリューション

コンタクトセンター運営のポイント 第51回:クレーム対応を乗り切るのではなく、いっそ楽しんでしまうには

その51:クレーム対応を楽しみ、自身の糧とするためには

顧客一人ひとりとの関係性を重視するCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)の現場では、そのコールセンターの対応内容にもよりますが、オペレーターはクレーム対応に当たらなければなりません。つらい業務の代表格ともいえるクレーム対応ですが、“どうにか乗り切る”のではなく、向き合い方次第では“いっそ楽しんでしまう”ことも可能です。ここでは、クレーム対応を楽しみ、自身の糧とするための方法をご紹介します。

クレームをプラスに変えるための心構え

クレーム対応をつらいものだと捉えているオペレーターは、クレームをどう乗り切ろうかという視点で考えているかもしれません。そうなると、クレーム対応がきれいに終わったとしても、企業やコールセンターにとっては貴重な意見が収穫できたとしてもオペレーター自身には残るものが少ないといえます。クレームを自身にとってプラスに変えるためには、視点を変えることが必要です。以下でご紹介する心構えは、すべてのケースに効果的であるとはいえませんが、コールセンター業務を有意義なものにするヒントとなるはずです。

CRMにおいては顧客一人ひとりの満足を大切にするため、顧客の要望をできる限り実現することが求められます。しかし、顧客の要望をすべて叶えることは現実的に無理があります。そもそもクレームの場合は顧客にとっての企業イメージは大きなマイナスからスタートしています。であれば、「どうすれば顧客のためになるだろう」「どうすれば喜んでもらえるだろう」という大きなプラスに感じてもらうことを目標に考えることは非効率であるというケースも考えられます。

どうしても顧客のほうに引き下がってもらわなければならない場合には、オペレーターは「自分のため」を意識することが大切です。ここでいう自分のためとは、顧客が怒りを収め、「丁寧に対応してくれてありがとう」「話を聞いてくれてよかった」などの予想外にうれしい言葉をかけてくれる場合を指します。つまり、商品やサービスの面では要望を叶えられなかったが、自身の対応によって引き下がってくれたということで、強い安心感とうれしさがあるものです。さらには、「オペレーターに免じて」怒りを収めてくれた場合には、思い通りにならなかったとしても悪い感情はそれほど残らないということも期待できます。

このように、怒り口調の顧客が納得してくれることはオペレーターとしてうれしいものであり、クレーム対応の醍醐味ともいえますが、実際にはなかなか難しいものです。以下からは、具体的に何をすればいいかをご紹介します。

専門家としての誇りを持ち、知識とスキルを深める

クレーム対応は精神的に過酷な業務ではありますが、つらい業務といえるものは他にもいろいろあります。ただし、つらい仕事内容だったとしても、それに誇りを持つことができればつらさよりも楽しさややりがいのほうが上回るものです。クレーム対応を「やらなければならないこと」と考えるのではなく、「自分だからこそできること」という視点に変えてみましょう。

実際に、クレーム対応をはじめ顧客とのさまざまなやり取りを担うオペレーター業務は、CRM施策の要となる専門的な職務です。その仕事内容に誇りを持つことができれば、大変な業務の中に楽しさややりがいを見つけられるようになるはずです。

コールセンターにおけるオペレーター業務が専門職だとすれば、専門的な知識やスキルをどんどん身につけていく必要があります。これはある意味で義務とも捉えられますが、業務について多くの知識とスキルを持つことは、できることが増えるということです。これまではどうしようもなかったクレーム、スーパーバイザーへエスカレーションするしかなかったクレームを自身で処理できるようになれば、自身にとって大きな糧となります。

オペレーターが身につけるべき知識やスキルは、主に2種類に分けられます。ひとつは、自身のコールセンターが扱っている商品やサービスについての知識。もうひとつは、応対スキルにまつわる知識やスキルです。商品やサービスに関する知識の習得については、コールセンター側が率先してオペレーターに促すことが望ましいですが、オペレーター側も積極的に習得していくことが大切です。

応対スキルにまつわる知識やスキルは、一昔前と比べて求められるレベルが高く、複雑化してきているので、身につけるための専門書やセミナーも多数開催されています。さらには、応対スキルやCRM、顧客満足に関する知識を問う検定試験も多く存在します。顧客にまつわる問題、とりわけ消費者問題に関する法的知識を問う検定も存在し、こういった知識も身につけることができればクレーム対応に大いに活かせるはずです。
こういったスキルアップの機会に自ら飛び込んでいくことで、専門家としての誇りを醸成し、クレーム対応を楽しめるようになります。自主的に行くのもよいですが、コールセンター側へアピールしてみるという方法もあります。支援が受けられるかもしれませんし、コールセンター全体がクレーム対応に強くなるための啓発となる可能性もあります。

相談できる・自身を高められるコミュニティへ飛び込む

ひとりだけでできることには、どうしても限りがあります。困ったときに相談できる、そして自身を高めることのできるコミュニティへ参加することで、クレーム対応を楽しむための足がかりをつかむことができます。

この場合のコミュニティとは、社内・コールセンター内で作るものではなく、外部のコミュニティを指します。同業者で構成されるコミュニティはもちろん、異業種に携わる人たちとの交流も多くの刺激を与えてくれるはずです。セミナーに参加した際などにいろいろな方たちと面識を持ち、コミュニティに飛び込み、ネットワークを形成することで、新たな視点を得ることができます。

新たな視点とはたとえば、自身や所属する企業・コールセンターでは解決の難しい、事例の少ないケースに関する上手な対応です。どれだけ難しく思えることでも、外部のコミュニティにはそのケースに対する答えが存在しているはずであり、自分の力だけであれこれ探るよりも圧倒的に速いスキルアップが見込めます。

こういったコミュニティから知識やスキルを得ようというのであれば、自身もまた同じものを提供する必要があります。ギブ&テイクでお互いの信頼感が高まり、親睦が深まっていけば、オペレーター業務やクレーム対応の専門性はどんどん高まっていくはずです。

コールセンターで培ったスキルは“ポータブルスキル”となる

クレーム対応を、ひいてはオペレーター業務を楽しむための考え方のひとつとして、自身の身につけたスキルをポータブルスキルとして捉えるという方法があります。

ポータブルスキルとは、直訳すれば「持ち運び可能な能力」で、傾聴力や協調性、忍耐力、タスクマネジメントのスキルなどどの業種へ行っても活用できるスキルを指します。本稿ではオペレーター業務やクレーム対応を専門的なものだとお伝えしてきましたが、これらの業務はCRMに基づくものであり、CRMはさまざまな業種にとって必要な考え方です。特に、単純な電話応対の経験値、傾聴力、顧客の課題を探る洞察力、それを解決に導くセンス、顧客の声を商品やサービスの品質にどう活かせばいいのかというノウハウは、他業種においても大いに活用されます。

このように考えてみると、コールセンター業務やクレーム対応の専門家として知識やスキルを積み上げることは、生涯にわたって自身を支えるスキルを磨くことだと分かります。もちろん、このあたりの捉え方は本人次第となりますが、捉え方次第ではクレーム対応に当たるときの心持ちも大きく変わるはずです。

心の持ちようで、仕事の価値は変わる

つらいことの多いクレーム対応ですが、クレーム一つひとつを乗り切るのではなくすべてが自身の糧となるように考えることができれば、その仕事を楽しめるようになるはずです。上記を参考に、クレーム対応への向き合い方をぜひ変えてみてください。

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