コンタクトセンター向けクラウドCRM enjoy.CRMⅢ

コンタクトセンター運営のポイント 第1回:離反を抑止し、確実にリピーターを獲得するためには

その1:リテンションのために大切なこと

リテンションが重要

戦略的に顧客を増やしていく際の基本として、リードとリテンションの考え方は外せません。
リードとは、「先導、誘導」といった意味を持つ英単語で、マーケティングにおいては新規顧客の獲得のことを指します。対してリテンションとは、「保持、維持」といった意味を持つ英単語で、獲得した顧客をお得意様として維持していくことを指します。
CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)においてより重要なのは、リテンションです。
リードとリテンションの違いを考える場合、「1:5の法則」の考え方が参考になります。これは、リードとリテンションにおける利益の比率を表した法則のことで、同じコストをかけた場合、リードにおける利益が1ならばリテンションにおいては5の利益が出る、という結果になることを意味しています。もちろん、リードを蔑ろにすることはできませんが、この利益の比率を考えるとリテンションに力を入れることが効率的な利益の増加につながることが分かります。
リテンションを向上させようとすると、改善するべき点は多くあります。たとえばコールセンターの改善は、非常に高い効果が期待できると考えられます。

コールセンターの役割

コールセンターの業務を大きく2つに分けると、顧客からの商品やサービスのお問い合わせ対応や保守サービスの受付、クレーム処理などを行う「インバウンド」と、コールバックや新商品のお知らせなどを行う「アウトバウンド」に分けられます。化粧品や掃除機などの家電の販売においては、コールセンターを最重要チャネルと位置づけることができます。アウトバウンドの際に顧客に不愉快な思いをさせないのはもちろん、インバウンドの際も顧客の求めるサービスを提供することがとても大切であり、コールセンターはリテンションの向上において大きな鍵を握っているといえます。しかしながら、コールセンターはリード獲得の面においてはそれほど重要な位置づけとはなりません。

新規顧客を獲得するためには顧客の購買プロセスを考慮した商品の広告戦略が重要であり、様々な広告媒体への露出の検討や各種キャンペーンの設定などが行われます。こうした広告によって商品に興味を持った顧客は、商品を購入する意欲を持って、疑問点の解消などのために電話窓口へ電話をかけてきます。
こう考えると、コールセンターの役割がもう少し具体的に見えてきます。コールセンターへ電話をかけてくる顧客は、商品購入を決めようとしているのだと考えることができます。こうした顧客の購買意欲を促進させ優良顧客になるか否かを左右するのが、コールセンターにおける対応です。

顧客の囲い込みは初回に

通販において、顧客の定期購入コースへの加入率が高い企業と低い企業を見比べると、どちらも定期購入を決めた顧客がコールセンターを利用した初回に購入を決めているというケースが圧倒的に多くなっています。つまり、初回でリピーターになってもらうことがとても重要であるといえます。
そのためには、まずスクリプトをしっかり整えることが重要です。コールセンターをただの電話受信業務の場と捉えて顧客との対応を機械的に行うだけのスクリプトで運用してしまっては、購入につながらないだけでなく、コールセンターの2回目以降の利用につながる可能性は低くなります。顧客に「ここでなくてはならない」と思っていただくためのスクリプト作りや運用が重要となります。
具体的には、取り扱う商品や関連するサービスについてきちんと理解いただくことが効果的といえます。化粧品であれば、適切な利用方法や効果が現れるまでの期間の目安などが挙げられます。あるいは使用上の注意や利用できないケースを伝えるのも効果的であり、ほかにも「どのような製品と併用できるのか」、「化粧する際は他にどのような点に気をつければよいのか」、というワンポイントアドバイスも顧客にとって有益な情報となります。丁寧に説明しすぎるとコール時間が長くなってしまうというデメリットが生じる可能性もありますが、数をこなすために短時間で対応を終えようとする施策よりは、顧客にとって有益な情報をしっかり伝える方がリテンションの効果が高く、結果的に利益へと結びつくことになります。ただし、通話が長すぎたり説明内容が多すぎたりしても顧客に負担を感じさせることになるので、最適なバランスを摂ることが大切です。

他の顧客接点との連携も、コールセンターにおいては重要です。
顧客はコールセンターへ電話をかける前に、何かしらの広告を見ている可能性があります。広告から商品を知った場合は、商品についての知識をあまり有していないことも予想されます。この点、顧客がどのような状態で電話をかけてくるのかをオペレーターが把握し、コールセンター全体で共有することによって商品への円滑なリードが可能となります。
また、商品を購入いただいた後も重要となります。
コールセンターと同じように重要な顧客接点として、ウェブサイトが挙げられます。必要であれば顧客に対してウェブサイトの閲覧を勧めることで、顧客の理解を促進することが可能です。ウェブサイトにて会員登録やメルマガ登録をすることによって得られる特典を紹介することで、ロイヤルカスタマー育成の足がかりとすることも可能です。

システム面を改善

ここまで説明してきたように、コールセンター業務を改善するのであればシステム面の改善も必要となります。この点、enjoy.CRMⅢを導入することで大幅な業務内容の改善を実現することが可能です。
商品やサービスの詳細を顧客に説明する場合、オペレーターがその商品やサービスについて全て把握していることが理想です。そこで、顧客からの質問に適切に回答できるように、システムを利用することが重要となります。
enjoy.CRMⅢを利用すれば、FAQ(よくある質問)を登録しておき、瞬時に画面に呼び出すことができます。FAQが充実すればするほど、顧客に対してスムーズかつ分かりやすい説明をすることが可能となり、顧客満足度を高めることができます。
こうしたシステムは販売だけではなく、質問を受け付けるのみの業務においても高い効果を発揮します。疑問を解消するだけでは直接的な利益はありませんが、システムを利用することで効率化を実現し、顧客満足度も高まるため、長期的な利益へとつながります。

enjoy.CRMⅢは、他部署との連携にも効果を発揮します。
FAQでは対応できないような質問などがあった場合、質問内容を営業や製品担当者にメールやチャットで瞬時に送ることで、円滑な対応を可能とします。システムを有効活用することでこのように時間の短縮が実現でき、1人のオペレーターが対応できるコール数を増やすことも可能です。
さらに、システムに顧客情報を登録しておくことで、次回の利用の際にシステムから情報を呼び出し、マニュアル的ではない、その顧客に合った対応が可能となります。このようなシステムの支援を受けることで、コールセンター全体が同じ情報を共有することができ、顧客の囲い込みを戦略的に行うことができます。

「コールセンターはコストセンターだ」という考えからコールセンターへの投資を躊躇しているケースが多くあります。この点、コールセンターのシステム面を改善することで業務の質を大きく高めることができるため、支援システムの導入は将来的に大きな利益となりえます。
システムを効果的に活用するためには、業務内容に合ったKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定することが重要です。直接的な利益とならなくても将来的な利益へつながるKPIであることが望ましいといえます。この点、定量的なKPIを設定するのであれば、様々なデータ収集が可能なenjoy.CRMⅢは、高い効果を発揮することができるといえます。

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