コンタクトセンター向けクラウドCRM enjoy.CRMⅢ

コンタクトセンター運営のポイント 第3回:オペレーター育成を行うことで、CS向上へとつながる

その3:CS向上の大きな鍵を握る要素とは

CS向上の鍵はコールセンターにあり

CRMにおいて、CS(Customer Satisfaction:顧客満足度)を考えることは非常に大切です。CSを向上させることがCRMの成功につながる、ということもできます。
CS向上を実現する方法は、いくつかあります。最も基本的なものは、商品やサービスの質を向上させることです。商品やサービスを利用した後に「良かった」と感じてもらうことが、次も同じ商品・サービスを利用することにつながります。
CS向上の大きな鍵を握る要素として、顧客と直接接する機会のあるコールセンターを挙げることができます。コールセンターと一口でいっても、様々な形態のセンターがあります。しかし、どのコールセンターにも共通している点が、「顧客と直接対話をする業務」という点です。たとえば、電化製品を購入しようと思って販売窓口に電話をするケースを想定します。この場合、まったく同じ製品を買うのだとしても、ただ購入手続きを進めるのと使い方や注意点を丁寧に説明するのでは利用者が抱く印象に差が出ます。もし再度電化製品を購入するとなれば、再び同じところで買いたいと思えるのは後者の対応です。
こういった丁寧な対応の積み重ねがCS向上につながり、CRMが着実に利益へと変わっていきます。以下では、コールセンターができる対策として、3つの方法をご紹介します。

対策1.ベンチマーキングでオペレーターを育成

CRMを改善するに当たって、CRMの代表的な現場であるコールセンターが軽視されていることがあります。コールセンターは直接的に企業の利益に直結しづらいセクションであるため「コストセンター」ともいわれ、オペレーターの育成にあまりコストをかけたくないという思惑があると考えられます。
しかし、オペレーターを育成することはCSの向上や長期的なCRMの成功につながっていきます。こうしたCSの向上や長期的なCRMの成功を実現させるための方法として、ベンチマーキングがあります。
これは、1つあるいは複数のお手本となる水準(ベンチマーク)を設定し、その水準へ向かって学習や改善を行っていくというものです。そのコールセンターで運用されているマニュアルの徹底や、どのコールセンターにも当てはまる共通のスキルの習得も大切ですが、机上の空論で終わって実用的な能力とはならない可能性があります。この点、コールセンターで「良い」とされたコール内容をベンチマークとすることで、オペレーターの質を上げることができます。

ベンチマーク探しにシステムを活用

コールセンターでベンチマーキングを実施する際、気をつけたいのは「どのコールをお手本とするか」です。その際、enjoy.CRMⅢのシステムを利用するとより正確なベンチマークを設定することができます。
単純に「良いコール」といっても、様々なものがあります。効率的に素早くコールを終わらせることができたものや顧客が対応によって非常に満足しているもの、またはスムーズに商品購入へリードできたものなどです。そのため、どのタイプのコールがそのコールセンターにおいて多いのか、という点を見極める必要があります。「良いコールだがそれほど頻繁に起こる内容ではない」、というものをベンチマークにしても学習効果は薄くなります。
この点、enjoy.CRMⅢのシステムを利用することで効率的にベンチマークを探すことができます。たとえばenjoy.CRMⅢには、FAQを登録しておくシステムがあります。このシステムはよくある質問の回答を画面に瞬時に表示させることができ、質問ごとに閲覧された回数を記録し、引用された順で表示するシステムも搭載しています。そのため、オペレーターが顧客からよく 尋ねられる質問をシステムがまとめた統計よって割り出すことができます。その質問の応答で質の高かったコールをベンチマークとすれば、効果の高い指標となります。

対策2.オペレーターにKPIを共有

CRMにおいてコールセンターが軽視されがちなのは、「マニュアルとスクリプトを用意しさえすれば、誰にでもできる業務」と認識されがちであるからという要因もあります。しかし、こうした認識では最低限のラインを確保できても十分なCSは得られません。
オペレーターを育成するためにはSVなど上司があれこれ教えることも大切ですが、オペレーター自身が主体性をもって成長することも大切です。そのための目標設定として、KPIを共有することが効果的です。
KPIを設定していても、それを各オペレーターにまで展開していないというコールセンターは多くあります。これは、KPIの共有が難しいからだと考えられます。そもそもKPIの定義から1人ひとりに理解してもらう必要があり、そういった手間は惜しいと考えられがちです。
しかし、KPIを各オペレーターが把握すれば、それぞれが主体的に業務内容の改善を行うことが期待できます。目標が分かれば改善点の把握も可能となり、「分からない」内容が明確になればSVへ質問することもできます。こういった現場の変化がCSを向上させ、コールセンター全体の業績を長期的に向上させることにつながります。

KPI設定にもシステムを活用

enjoy.CRMⅢのシステムは、KPIを設定する際にも役立ちます。
KPIを設定するためには、まず現状を把握しなければなりません。そのためには、人の感覚ではなく、システムによる分析を用いるのが効果的です。enjoy.CRMⅢには平均処理時間や呼損率、保留の時間、どのような内容のコールが多かったか、といった情報を割り出すシステムがあります。そのため、現状を定量的に把握することができ、どの部分をどの程度まで伸ばせばいいのかという点が明確になります。
また、システムは様々な情報を正確に記録するため、各オペレーターの成長具合や傾向の変化などを見ることができます。すると、目指すべきベンチマークも変わってきます。こういった数値的な面をシステムに頼ることで、モニタリング・フィードバック・トレーニングの質を高めることができます。
enjoy.CRMⅢの各種支援システムは、顧客との通話以外にもオペレーターを様々な面でサポートするため、KPIの設定だけではなく、単純な業務改善にも役立ちます。

対策3.ミステリーコールを活かして改善

第三者に委託し、自社のコールセンターへ電話をかけてみてその対応を見る「ミステリーコール」は、業務改善のきっかけを見つける方法として効果的です。
いくら顧客目線に立ってコール内容を改善しようとしても、自社内だけで考えていてはどうしても限界があります。第三者の目線で自社の対応を見てもらうことで、自社のコールセンター業務のどこを改善すればいいのかが見えてきます。
また通話録音データを活用しオペレーターの対応記録をサンプルとして用い、聞き返してみることも有効です。この点、enjoy.CRMⅢであれば、応対履歴と通話録音データを紐付けして管理していますので、サンプルとしたい問い合わせに対する実際の応対履歴を検索し、そこから実際の会話内容を通話録音データから聞き返してみることができます。
特定のオペレーターの良いところは自社の業務内容にも積極的に展開し、また、特定のオペレーターの対応で悪いと感じた点があれば、他のオペレーターも同じようなことをしていないのかというチェックを行うことが大切です。そうすることで、多角的な業務改善を図ることができ、より高いレベルでCRMを進めることができるようになります。

改善可能かどうかのレベルを分類

ミステリーコールによって改善すべき点が見えたら、すぐさま改善行動に入るのではなく、それがすぐに対応できるものかどうかの見極めから行うことが重要です。たとえば、「挨拶が一言足りない」という改善点が見えればスクリプトを書き換えることですぐに対応が可能です。これに対して、「オペレーターの声のトーンが低い」という問題の場合、中長期的な対策が必要となります。
短期的に解決できる課題はenjoy.CRMⅢの各支援システムを利用することによって改善が可能であるため、システムの導入によってCSの向上が期待できます。

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