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コールセンター運営のポイント 第56回:顧客が抱くコールセンターへの不満は、課題解決の大きな糸口

その56:顧客が抱くコールセンターへの不満とは

コールセンターの重要な業務であるクレーム対応は、商品やサービスの品質を向上させるために大切なものです。CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)の視点が重要視されている現代ではクレーム一つひとつが宝だとされていますが、中には理不尽と思えるクレームもあり、モンスタークレーマーという言葉が一般的に使われるようにもなっています。しかし顧客の側から見てみると、コールセンターに対して不満に感じているケースも多くあることが分かります。ここでは、コールセンターは顧客からどう見られているのか、どう改善すればいいか、見逃しやすい不満の兆候にはどう対応すればいいかについてご紹介します。

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不満を持たれることは大きな損失につながる

顧客との関係を重視するCRMにおいては、感情の変化があったときに顧客がどうアクションするのかを知ることが重要です。そのアクションがコールセンターや企業、ブランドにとって不都合なものであれば、そうならないように改善する必要があります。

コールセンターの対応について調べたあるインターネット調査では、51%もの人がコールセンターの対応にいらだちを覚えたことがあるという回答をしたと報告されています。

また、他の調査では、コールセンターの対応に不満を抱いた場合、企業やブランドにとって望ましくないアクションにつながることが多いという結果が出ています。たとえば、家族や親しい友人、会社の同僚に「どんな目に遭ったか」を話すというアクションは全体の52%にも上り、取引を中止するというアクションは35%にもなります。グッドマンの第二法則でも「苦情処理に不満を抱いた顧客の非好意的な口コミは、満足した顧客の好意的な口コミに比較して二倍も強く影響を与える」ともされており、口コミの影響力の強さ、一度離反した顧客をまた引き戻すことの難しさを考えると、コールセンターの対応で不満を持たれることは重要な機会損失であるといえるのです。

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顧客から見たコールセンターの不満

顧客は具体的に、コールセンターに対してどのような不満を感じているのでしょうか。

つながらない、つながっても待ち時間が長い

必要な用があってコールセンターへ電話しているのにつながらない、待ち時間が長いということが不満につながるのは、容易に想像がつきます。ある調査では50%弱もの人がつながらない、待ち時間が長いという不満を抱いており、コールセンターへの不満のトップを占めるという結果になっています。他にも約57%が「いつも混み合っている」と感じているという調査もあり、つながらないことはコールセンターのステレオタイプとして浸透してしまっているのかもしれません。実際につながらないコールを多く出しているようなコールセンターは、早急に改善の必要があります。

コールセンターのつながりやすさを測る指標としては応答率がよく知られていますが、この数字の出し方には注意が必要です。顧客がコールセンターに電話をかける時間にはピークが存在するため、日平均を算出していた場合、混み合う時間帯に応答率が下がっていても気付きにくくなるのです。時間帯ごとに応答率を算出して大きく下がっていることがあれば、「つながりにくいコールセンター」ということになります。電話する側としては、自分がかけたときにつながるかどうかが問題ですから、これを改善するために、時間ごとに細かく分析してセンター内の体制を変動させるリソースマネジメントが効果的です。適切な時間帯に適切な人数のオペレーターが対応できれば、つながりにくさや待ち時間の長さをある程度解消することができます。

たらい回しによるストレス

すべてのオペレーターがすべての案件に対応できるわけではないことから、IVR(Interactive Voice Response:自動音声応答)を用いて適切なオペレーターへ誘導したり、詳しい担当者へ取り次いだりすることで、あらかじめたらい回しを防止するようにしています。しかし顧客の側から考えると「電話をかけたらすぐにつながること」がベストであり、会話がスタートする前にいくつもの段階を踏まされると「たらい回しにされた」と感じてしまいます。

担当者への取り次ぎにおいては、取り次ぎが発生した時点ですぐに担当者と話せた場合に比べて満足度が落ちるとされています。その上、ここで待ち時間が発生すると顧客がコールセンターに対してネガティブな感情を抱く可能性が高くなります。ある調査では、コールセンターの対応に不満を抱いた人のうち42%が「たらい回しにされるたびに同じ話を聞かされた」と回答しており、強いストレスを与えてしまっていることが想像できます。

このようなケースでは、上記にもあげたリソースマネジメントがうまくいっていないことに加えて、一人ひとりのオペレーターのスキルセットが適切ではない可能性も考えられます。そのコールリーズンへ対応できるオペレーターを最適な人数で配置した上で、コールセンターの共有をスムーズにする取り組みが必要です。

無用な取り次ぎを防止するためのIVRも、顧客のストレスとなることがあります。約70%の顧客がIVRの操作に抵抗感を覚えている、という調査結果があるのです。必要なIVRであればボタン操作の手間を少なくするよう最適化し、できるだけIVR頼りにならないようコールセンター全体で取り組むことが大切です。

オペレーターの態度が悪い

CRMの前線に立つオペレーターとしてあってはならないことですが、オペレーターの態度が悪くて不満を持つというケースも少なからずあるようです。この場合、研修やモニタリングなどで必要なスキルアップが行われていない可能性が考えられます。一度の研修で十分なレベルの応対スキルを身につけたとしても、研修の間隔が長ければ無意識的に手抜きを覚えてしまうなどのケースが考えられるのです。オペレーターにとっては数多くあるコールのひとつだとしても顧客にとってはたった一度の電話である、ということを常に意識することが非常に重要です。あるいは研修フローだけではなく、採用面を見直す必要もあるかもしれません。求人の出し方や採用基準によって、オペレーター業務には不向きな人が入ってきている可能性があるためです。

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見逃しやすいクレームに要注意

コールセンターへの不満は、思わぬところから発生することがあります。注意すべきは、顧客自身もうまく言葉にできていない課題を封殺してしまうことです。

何か伝えたいことや相談したいことがあってコールセンターへ電話をかけてきても、そのことをうまく言葉で伝えられないケースというのはよくあります。そこをうまく汲み取り、顧客が持っている課題を一緒に特定した上で解決へ導くことがオペレーターの仕事ですが、過去さまざまな応対経験から「きっとこれだろう」と決めつけてしまうケースもあります。経験を積んだオペレーターは顧客よりも話がうまいため、こちらが先に決めつけてしまうと顧客は「そうかもしれない」と思ってあっさり納得したり引き下がったりしてしまうことが考えられます。この判断が間違えていた場合は、後から冷静になった顧客がコールセンターへの不満を膨らませてしまう可能性があるのです。

最初にあったはずの「小さな不満」を解決することができれば、大きなクレームへの発展を防ぐことができます。そのためには、このようなうまく言語化されない小さな不満を見逃さないよう普段から意識づけをすることが効果的です。新人研修時にしっかりと教えることはもちろん、ベテランも交えて定期的に研修や勉強会を開くことで、小さな不満を見逃さないコールセンターを作ることができます。

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「電話してよかった」と思ってもらえるように

顧客の課題を解決するためのコールセンターが顧客に不信感を抱かれることは、CRMの現場として避けたいことです。顧客が不満に思ってしまうような要素をなくし、頼れる存在だと思ってもらえるように改善を重ねていくことが大切です。

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