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CRMソリューション/コールセンター

コールセンター運営のポイント 第19回:ロイヤルカスタマーを囲い込み、育成していくためのCRM戦略

その19:ロイヤルカスタマーを育成していくためには

ロイヤルカスタマーを育成することの重要性

CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)は、企業側の「この商品やサービスを利用して欲しい」という視点ではなく顧客の「こんな商品やサービスが欲しい」という視点に立ち、求められているものを用意して利用してもらおうというマネジメントです。顧客と接する以上は常に必要となってくる観点で、顧客獲得からロイヤルカスタマーの育成までCRMの観点から行うことが企業の成長につながります。

新たな顧客獲得もおろそかにはできませんが、CRMにおいてさらに重要となるのはロイヤルカスタマーの育成です。これは新たに顧客を獲得するよりも従来の顧客を維持するほうが5分の1もコストが少ないとされているからです。また、CRMの理念を考えても、顧客が求めるものを常に提供し続けていけば自ずとロイヤルカスタマーが育成されていくと解釈することができます。
では、コールセンターにおいてロイヤルカスタマーはどのように囲い込み、育成していけばよいでしょうか。

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ロイヤルカスタマーを2つに分ける

ロイヤルカスタマーを育成していくためには、実のところロイヤルカスタマーとはどのような性質を持っているのかという部分を把握しておく必要があります。
ロイヤルカスタマーというと意味が広いので一義的な定義として、主に2つに分けられると考えられます。一方は行動面のロイヤルカスタマー、もう一方は感情面のロイヤルカスタマーです。

行動面のロイヤルカスタマーは、その企業の商品やサービスを継続的に利用している顧客のことを指します。一見するとまさにロイヤルカスタマーの定義に当てはまるように思えますが、行動面のロイヤルカスタマーは離反の可能性を内包しています。というのも、行動面のロイヤルカスタマーが同じ商品やサービスを利用し続けているのは機能面や価格面が理由であることが多く、そうなるとより優れた商品やサービスが登場したときにそちらへ流れてしまう可能性があるのです。
一方感情面のロイヤルカスタマーは、ブランドへの信頼や単に好きという感情で企業と結びついている顧客を指します。感情面のロイヤルカスタマーは企業からの離反が少なく、またよい評判を積極的に広めてくれる存在でもあると考えられています。

長期的に育成するべきなのは、感情面のロイヤルカスタマーです。行動面のロイヤルカスタマーも大切ですが、コールセンターのCRM戦略という点で考えると、既存の顧客をロイヤルカスタマー、そして行動面のロイヤルカスタマーを感情面のロイヤルカスタマーへ育成することが大切だといえます。

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ロイヤルカスタマー手前の層へアプローチする

感情面のロイヤルカスタマーを育成するためには、ロイヤルカスタマーになる可能性がある層へアプローチすることが最も効果的です。では、そのような層へはどのようにアプローチが可能でしょうか。コールセンターの通販業務で考えてみましょう。

オペレーターにとって最も対応しやすい相手は、すでに商品の購入を決めている顧客だといえます。いくつか疑問点を抱えている可能性はありますが、心のなかでもう買おうと決めている顧客相手であれば購入手続きが素早く済み、企業としても売り上げが伸びます。しかしこういった顧客は、行動面のロイヤルカスタマーにはなれても、感情面のロイヤルカスタマーにはなりにくいといえます。目的が果たせたら、そこですぐに満足してしまうからです。

CRM戦略のためにコールセンターが逃さないようにしたいのは、購入は決めていないけど商品やブランドに興味を持って電話をかけてきている見込み顧客です。そういった顧客は、オペレーターと話しても心にピンとこなければ興味を失くしてしまいます。しかし、説明を聞いて興味を持てば商品購入へ結びつくばかりか、ブランドへの好印象も強めてくれる可能性があります。このようなところから、感情面のロイヤルカスタマーが増えていくのです。

こういったロイヤルカスタマー手前の層を感情面のロイヤルカスタマーへ育てていくためには、当然オペレーターの能力が鍵となってきます。そのためには、オペレーター個々の会話能力を求めるだけではなく、コールセンター全体で顧客へ特別な感動を与えられるようオペレーターをサポートする体制を作ることが大切です。
具体的には、全てのオペレーターがその商品についてプロフェッショナルである必要があります。そして顧客が持つ疑問点や購入した場合のメリットなどを丁寧に説明できるよう、ロールプレイングなどを通してコールセンター全体で対応能力を高めていきます

対応能力を高めていく取り組みには、CRMシステムの支援を活用する方法があります。たとえば、CRMシステムに組み込まれているFAQの機能を活用すると、コールセンターに寄せられているよくある質問への解答を瞬時に呼び出すことができ、迅速かつ丁寧な説明が可能となります。CRMシステムのひとつであるenjoy.CRMⅢであれば、FAQの操作性が高いうえに、視認性を追求した画面構成によりオペレーターを支援することが可能です。

またenjoy.CRMⅢはCTI(Computer Telephony Integration:コンピューターと電話の統合)システムとの連携も優れており、たとえば適切なタイミングでのエスカレーションを支援します。難しい対応であればSVなどにコールを代わることになりますが、CTIシステムでモニタリングを行うことで、遅すぎもせず早すぎもしないタイミングで交代することができます。またそれにより、顧客へのストレスを最低限に抑えることもできます。
コールリーズンの多い問い合わせの集計などもCTIシステムやCRMシステムを活用することで可能になり、コールセンターの対応能力を高めるためのさまざまな取り組みを行えるようになります。

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ロイヤルカスタマーを囲い込む

CTIシステムは顧客へ特別な感動を与えるための支援として活用できるほかに、囲い込みにも重要な役割を果たします。
CTIシステムが有している機能のひとつであるACD(Automatic Call Distribution:自動着信呼分配)は、入ってきた電話をあらかじめ決められたルールに従って適切なオペレーターへ分配するためのものです。この機能を活用すれば、2回目の電話をかけてきた顧客に前回と同じオペレーターを当てたり、優良な顧客は待ち時間を少なくするなどの工夫が可能となります。このようにCTIシステムの活用は、顧客への最適解を素早く提示するための足がかりとなり、ロイヤルカスタマーの効率的な囲い込みを可能とします。

さらにロイヤルカスタマーを囲い込んでいくためには、専用の電話番号を設けるという方法があります。一定の頻度や量で自社商品やサービスを利用していただいている顧客だけの電話窓口を用意し、寄せられた疑問や感想などに熟練のオペレーターが対応する、というような手法です。こういった手法はすでにいくつかのコールセンターで取り入れられており、高い成果を上げているところもあります。
また、高齢者専用の電話窓口を用意する取り組みなども有効です。音声案内により適切な対応能力を持ったオペレーターへつなぐことができるIVRシステムは、CRM戦略上もコールセンターの重要なシステムですが、高齢者には戸惑いの原因となることもあります。こういった場合にはシステム音声ではなく最初から生の声で対応したほうが適切であり、高齢者は安心して相談などをすることができます。

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コールセンターの能力アップが大切

以上のように、ロイヤルカスタマーを育成していくためにはCRMシステムやCTIシステムを活用しつつ、感情面のロイヤルカスタマーを囲い込んでいくことが長期的な成功につながります。以上のような対策を行っていくためには、当然、顧客へ特別な感動を与えられるオペレーターが必要です。そのようなオペレーターは、コールセンター全体でよい対応方法を模索していくことで能力が養われていきます。ロイヤルカスタマー育成のためのCRM戦略に、以上のことをぜひご参考にしてみてください。

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