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コールセンター運営のポイント 第26回:オペレーターの応対水準を高めるための基本&応用トレーニング

その26:コールセンター運営の基本とは

基本だけど難しい、オペレーターの育成

コールセンターでオペレーティング業務を行うのは一人ひとりのオペレーターです。すなわち、オペレーターを育成し、適切な応対スキルを身につけさせることはコールセンター運営の基本だといえます。しかし、その基本が難しく、オペレーターのトレーニングが上手くいっていないというコールセンターは多くあります。オペレーターのスキルが不足していると、コールセンターはCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)の拠点として十分な役割を果たせないことになります。

では、オペレーターの応対水準を上げるためにはどのようなトレーニングを行えばよいでしょうか。
ここでは、トレーニング内容を基本と応用に分け、オペレーター一人ひとりのスキルを高めていく方法をご紹介します。

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トレーニングのコストカットは避けるべき

まず、多くのコールセンターが陥りがちな状況について見ていきます。
コールセンターを運営していくうえで、コストを抑えることは重要です。経費の無駄遣いを抑え、真に必要な箇所に予算を回すことは基本的なことだといえます。くわえて、「コストセンター」に分類されるコールセンターにおいては、特に強くコストカットを求められる場合もあります。
しかし、コールセンターのなかには、トレーニングに当てる費用からコストカットを進めていくところも少なくありません。

コールセンターにおける人件費は、全経費の8割にのぼるとされています。となれば、お金のかかっている部分から削減していこうと思うのは自然なことかもしれません。1日でも早く実践投入したいという気持ちからトレーニングの工程や日数を減らし、新人オペレーターに早めに席を与えるコールセンターも多く見られます。
これでは当然、オペレーターの応対スキルは十分に醸成されないと考えられます。

具体的に、どのようなスキル不足が起こりえるのでしょうか。
オペレーターの初期研修内容を大きく3つに分けるとすれば、「商品やサービスの理解」、「会社概要やミッションの共有」、「基本的な応対スキルやマナーの習得」となります。このうち、商品やサービスの理解がなければオペレーティング業務が成り立たないので、トレーニングが削減される場合はその他の部分が軽視される傾向にあります。つまり、会社やセンターが目指すところを理解せず、顧客の満足を得るためのノウハウがないまま応対せざるを得ないオペレーターが出てくるということです。

オペレーターの応対品質を高めるためには、トレーニングのコストカットはできるだけ避けるべきだといえます。最初にかけるべきところへ費用をかけておけば、CS(Customer Satisfaction:顧客満足度)や生産性が高まり、結果的にコールセンター全体のコストパフォーマンス向上が期待できます。

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基本トレーニング:初期研修とOJTの連携を強める

コールセンターにおける最初のトレーニングは、大きく初期研修とOJT(On the Job Training:実務研修)のふたつに分けられます。初期研修で会社のことやオペレーティング業務の基本、応対スキルの基礎などを覚えてもらい、OJTで実務レベルへ高めていくというわけです。
本来であれば、このふたつの過程を経ることによってオペレーターは一人前になっていきます。しかし、多くのコールセンターのトレーニングフローを見てみると、初期研修とOJTが上手く連携できていないケースが存在します。

初期研修とOJTの連携不足は、担当者が違うことによって起こりえます。
初期研修はトレーナーが行い、OJTはSVなどの現場の管理者が行うというのが一般的です。ただ、役割がハッキリと分かれているゆえに、両者がトレーニング内容の共有を行わないケースが発生しえます。そうなると、トレーナーは現場の状況を鑑みずにズレた研修をしてしまい、SVは研修の内容を受けずに独自の指導をしてしまうという状況が発生します。

このような現象は、コールセンターにおいて初期研修と現場の間に距離があることが原因だといえます。センターが小規模のうちはまだ問題ないといえますが、ある程度の規模になると育成のための部門が独立することがあります。コールセンターによっては、情報共有すら行われていないこともあります。
このような状況にある場合は、まず初期研修とOJTの連携を強めることが大切です。これから設立するなどの場合にも、ふたつの連携が弱くなってしまわないよう注意が必要です。

初期研修とOJTの連携が強まれば、オペレーターは「研修で学んだことを実践で活用する」という当たり前のことができるようになります。初期研修とOJTを一続きの取り組みとして改善活動を行ったコールセンターでは、学習内容の定着がとても早くなったといいます。
スキルがスムーズに身につけばオペレーターの業務に対する意欲も増しますし、それで応対品質が高まればCSの向上にもつながります。以上のことから、基本トレーニングの改善はコールセンターをCRMの拠点として成長させる方法のひとつだといえます。

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応用トレーニング:課題を見つけ出し、適切な改善策を実施する

基本トレーニングが終わり、オペレーターとして一連の業務をひとりでこなせるようになれば、次は応対品質を高めたり生産性を上げたりするための応用スキルを身につけていくことになります。
しかし、画一的にスキル向上トレーニングを行えばいいというわけではありません。オペレーターのスキルを上げる方法はいくつもありますが、それらがそのコールセンター、あるいはオペレーターに合ったものであるとは限らないのです。もし不合理なトレーニングを行ってしまうと、その時間は無駄になってしまいます。逆にいえば、必要なトレーニングのみを行うことができれば、オペレーターのスキル向上だけでなくトレーニングコストの削減にもつながります。

応用スキルを身につけ、応対品質をさらに高めていくためには、まず「何が足りないのか」という課題を見つけ出す必要があります。そしてその課題を解決するための改善策を実施する、という「課題解決」の視点でトレーニングを進めることにより、コールセンター全体の水準を高めることが可能となります。

たとえば、顧客が咄嗟に言った言葉にすぐさま反応できず、コミュニケーションがもたついてしまうという課題があるとします。このケースでは、電話を通して話していると緊張し、臨機応変の対応ができなくなってしまうことが要因だと考えられます。この場合は、フラッシュを用いたトレーニングが効果的なトレーニング法のひとつです。これは、実際にありうる顧客の問い合わせ内容を大量に用意し、ディスプレイにランダムで表示してすぐさま返答を返すというもの。このトレーニングにより、予想外の問いかけが来てもすぐさま対応できる能力が身につきます。

ほかにも、マニュアルにあるパターンを外れると戸惑ってしまうという課題が考えられます。これでは柔軟な対応ができず、CSを下げてしまうことになります。
この場合は、ロールプレイングを強化する方法が挙げられます。未成熟なオペレーターは経験豊富なオペレーターと組み、さまざまなパターンの質問を投げかけてもらって、その質問を解決へ導いていきます。その後、丁寧なフィードバックを重ねることにより、柔軟な対応力を磨いていくことができます。

以上は、あくまで一例です。オペレーター個々人の、あるいはオペレーター全体にいえる課題を見つけ出すことで、その課題を解決するための適切な方法を実施できるようになります。

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しっかりしたトレーニングがコールセンターを成長させる

もしオペレーターの初期研修で商品やサービスの知識のみを伝えたのだとしても、オペレーティング業務はとりあえず成り立ちます。しかし、その他の部分をないがしろにしては、十分にCSをあげることができず、CRM施策として成功とはなりえません。オペレーター一人ひとりのスキルが上がればCSが上がり、生産性も向上すると期待できます。そしてコールセンターがCSを向上させ、企業の利益を向上させることができれば、トレーニングにかかっていたコストは十分に回収することが可能です。トレーニング内容を構築する際は、ぜひ上記をご参考ください。

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