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コールセンター運営のポイント 第68回:FAQ最適化とチャットボット連携で新たなCSの創出へ

その68:進化するコールセンターとFAQの連携とは

顧客の悩みを解決する手段は、コールセンター以外にもいろいろあります。その中でもコールセンターと関連が深いのはWebサイトの「FAQページ」です。コールセンターの役割とFAQの役割を連動させることで、これまではなかった新たなCSの創出を実現できます。ここでは効果を最大化するためのFAQページの作り方に合わせ、進化するコールセンターとFAQの連携、AI活用による今後の展望についてご紹介します。

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顧客の悩みを解決できるのはどんなFAQページか?

顧客一人ひとりに寄り添ったCRM施策を実現するに当たっては、コールセンターが重要な役割を担います。一方で、実店舗への連絡・訪問や公式Webサイト、レビューサイト、知人や家族への相談など、悩みを解決するための手段は他にもいろいろあります。これらのうち、コールセンターと関連が深いのは公式WebサイトのFAQページです。

顧客が悩みを解決しようと思ったとき、企業との接点となるのは、気軽にインターネットを利用できる現代では公式Webサイトが有力な手段です。しかしそのWebサイトやFAQページで解決できなければ、次の手段としてコールセンターへの電話や問い合わせメールが選択されます。必ずこの手順で問い合わせが発生するわけではありませんが、FAQページとコールセンターへの問い合わせにはある程度の流れがあることが分かります。

往々にして、高い水準でCRM施策を実現するためにはコールセンターの応対品質を上げるだけでは不十分です。FAQページが優秀で多くの顧客の悩みが解決されるなら、コールセンターへの入電が減り、CSは向上したと捉えることができます。コールセンターも少ないリソースを必要な業務に割り当てられるようになり、応答率を上げつつ応対品質も改善し、さらにCSを上げることが可能です。

顧客による自己解決を促すことのできるFAQは、「辿り着きやすさ」「解決のしやすさ」「スムーズな運用」の3つのポイントに沿って考えることができます。

辿り着きやすさ

FAQページに顧客が求めている回答が掲載されていると仮定して、まずはそのページへ適切に誘導する必要があります。悩みを解決できるページに辿り着いてもらわなければ、FAQページに何を書いても意味はありません。
辿り着きやすさを向上させるためにはさまざまな工夫があります。閲覧数の高いページはグローバルナビゲーションでどのページからもアクセスできるようにしたり、見やすい位置にリンクを配置したり、サイト内検索の精度を上げたりなどです。GoogleやYahoo!などの検索から辿り着きやすくするためには、SEO対策も必須です。あえてサイト内検索機能には頼らず、質問にクリックやタップで答えていくと求めている回答に辿り着くような仕組みを敷くことも、商品やサービスによっては有効に働きます。

解決のしやすさ

顧客に辿り着いてもらったら、次はそのページで悩みを解決する必要があります。まずは単純な分かりやすさが大切です。専門用語を使わずに平易な言葉で説明できているか、必要があれば図などを駆使しているか、レイアウトや強調などで理解をサポートできているかなどのポイントがあります。
また、そもそも情報が適切かどうかもチェックする必要があります。しばらく更新がなく、古い情報が記載されている場合は顧客にとって不利益になりかねません。そのFAQが本当に役立っているかどうかを知るためには、顧客らからフィードバックを受けられる仕組みが必要です。「このページで解決しましたか?」などのアンケートフォームが一般的で、正確な情報が得られるように選択肢の作り方も工夫しましょう。

スムーズな運用

FAQは一度作れば終わりではなく、商品やサービスの性質に合わせて、常に更新していくことが大切です。たとえば、アンケートやサイト分析などで特定の悩みに対して解決策が示せていないと分かったら、すぐさま改善する必要があります。そのためのフローは速いほうが望ましく、イレギュラーに対する対応などもきちんと固めておくことが大切です。
コールセンターがFAQページを直接コントロールできる体制であれば、スムーズな運用を実現しやすくなります。

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コールセンターがFAQページのコントロールを握る

FAQページの運用をWeb制作の担当やマーケティングの担当などの部署が行っているなら、コールセンターへの移管を検討してみてください。コールセンターがFAQページのコントロールを握ると、顧客の課題解決速度をぐっと速くすることができます。

コールセンターへの問い合わせは自己解決ができなかったから発生していると思われ、自己解決のためにFAQページを参照してそれができなかった顧客が多いとすれば、コールセンターに蓄積されていくVOCにはFAQ改善のヒントも大量に眠っていると考えられます。これを活かさない手はないわけですが、担当部署が違えば変更フローは複雑化しスピードも遅れ、いずれはなおざりになってしまうかもしれません。

コールセンターがFAQページをコントロールできれば、顧客の声をすぐに反映することができます。コールセンターもFAQページも顧客の課題を解決するための手段なので、連携すればKPIを設定しやすく、効率的な運用が可能になります。実際に、本来なら入電数が一気に増えるような場面で、FAQをコールセンターが整備して素早く対応することで入電数の増加が抑えられ、応対品質を落とさずに対応ができた例もあります。

また近年の流れとして、WebサイトのFAQページとCRMシステムを統合させるという方法があります。FAQページを見て悩みが解決せず、コールセンターへの問い合わせを行ったとしたら、オペレーターが顧客の閲覧履歴を確認しながら同じページを参照できることは課題解決のための非常にシンプルなフローです。また、FAQページを見ずに来た問い合わせ内容でも、その悩みや不安をFAQページに反映させることでコールセンターへの問い合わせを避ける顧客の自己解決率を上げることができます。このことからみても、コールセンターとFAQページは施策としてかなり密接な関係にあるため、コールセンターで運用する価値が高いといえるのです。

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AIによるチャットボットの進化とFAQとの連携

もうひとつFAQに関する施策として、AI活用による顧客応対の品質向上があげられます。AI活用による業務改善や顧客体験の創出はコールセンター業界における大きなトレンドであり、さまざまなテーマで開発が進められています。その中のひとつが、FAQを活用したチャットボットです。

まだまだ電話やメールに比べると浸透していないチャットによる顧客応対ですが、既に、オペレーターではなくAIが対応するチャットボットの提供が始まっています。シンプルな質問に対してはAIがその内容を読み取って適切な回答を返し、AIが対応できなければオペレーターにエスカレーションするという仕組みです。まだ始まったばかりの取り組みだといえますが、オペレーターが適切な回答を「教育」していくことで、チャットボットの精度は増していくことが期待されています。

近い将来に実現されるだろうと考えられているのが、FAQとチャットボットのシームレスな連携です。これまで作成して蓄積してきたFAQをAIに学習させ、チャットボットの精度が増せば自己解決率が上がります。そのFAQの整備も、オペレーターがCRMシステムに入力した問い合わせ内容をAIが分析し、より有用性の高い内容に仕上げることが可能です。それをWebサイトのFAQページに展開したり、チャットボットの対話機能の向上に使用したりといったことが単一のシステムで完了できれば、顧客のさまざまな悩みに対し的確にサポートできるようになります。WebサイトのFAQやチャットボットの利用で多くの悩みが解決することは、これからの時代において新しい形の顧客体験だといえます。

新しい時代に新しい顧客体験を生み出す

テクノロジーの進化は速く、それに合わせて人と人のコミュニケーション、企業と顧客のコミュニケーションも変化し続けています。FAQを最適化させることは新しいコミュニケーションを望む層の悩みを解決するのに適しており、FAQやAIとコールセンターの連携を深めていくことでこれまでにない顧客体験を生み出すことも可能です。これによりコールセンターの担う役割は多くなりますが、AI活用によりコールセンターの持つ顧客応対能力を効率的に発揮できるようになることが期待できます。

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