CX向上を実現するコンタクトセンター向けCRMソリューション
更新日:2024年9月17日
コールセンターが抱えるさまざまな課題のひとつとして、カスタマーハラスメントがあります。カスタマーハラスメントは、オペレーターの負担を増大させる他、対応中はその他の業務に手が付けなくなるなど、部門全体の生産性にも大きく影響します。今回はコールセンターのカスタマーハラスメントを減らす方法についてご紹介します。
2-1. 製品やサービスの不備
2-2. 顧客側の勘違いまたは企業と顧客の認識の相違
2-3. クレーマーによるもの
2-4. オペレーターの対応によるもの
3-1. まずは顧客の話をよく聞く
3-2. 相手の気持ちを受け入れてお詫びと感謝の気持ちを伝える
3-3. オペレーターは自分が怒られているわけではないことを理解する
3-4. 顧客を待たせない
3-5. 相槌を適切なタイミングで入れる
3-6. お客様の要望に的確に応える
3-7. NGワードに注意する
4-1. クレーム時のマニュアルやトークスクリプトを作成する
4-2. ユーザーとのやり取りを録音してフィードバック・分析に活かす
4-3. オペレーターの教育やストレスを軽減するための施策を考える
4-4. CRMツールを導入する
カスタマーハラスメントとは、顧客が企業の従業員に対して過度な要求や威圧的な言動を行う行為を指します。通常の苦情とは異なり、カスハラは従業員の精神的・肉体的な負担を強いるものであり、オペレーター個人はもちろん、企業にとっても深刻な問題となります。
では、コールセンターではなぜカスタマーハラスメントが発生するのでしょうか?ここでは、カスタマーハラスメントの原因についてご紹介します。
商品が期待通りに機能しない場合、顧客はフラストレーションを感じ、それが過度な要求やクレームに発展することがあります。また、サービスが広告や契約内容と異なる場合や、サービス提供が遅れる場合も、顧客が不満を抱く原因となります。
顧客が製品やサービスの説明を正しく理解していない場合、勘違いから不満が生じることがあります。また、顧客が製品やサービスに対して過剰な期待を抱いている場合、それが現実と一致しないと強い不満を感じカスタマーハラスメントにつながるケースがあります。
オペレーターや企業への威圧を目的に、お問い合わせを行う人も存在します。製品やサービスに特段問題がないにも関わらず威圧的な態度を取る、同じ内容の問い合わせを繰り返し行うなどの特徴があります。オペレーターや企業を困らせることが目的のため、非常にやっかいなケースです。
オペレーターが適切な対応を行えない、または態度や横柄であるなどが理由で、顧客の不満が増幅することがあります。コールセンターのオペレーションの不備、またはオペレーターの教育不足などが原因で発生することがあります。
コールセンターのカスタマーハラスメントを減らすための対処方法についてご紹介します。ここでは、オペレーター側でできることを解説します。
まずは、顧客が不満を感じる原因を理解するためにしっかりと話を聞くことが重要です。途中で話を遮らず、顧客が言いたいことを全て話し終えるまで待ちましょう。
次に、ユーザーの不満や怒りを受け止め、その気持ちに共感する姿勢を示します。「ご不便をおかけして申し訳ありません」や「貴重なご意見をありがとうございます」といったお詫びと感謝の言葉を使い、ユーザーの感情を和らげる努力をしましょう。
自身のストレスを軽減するために、顧客の怒りや不満は、個々のオペレーターに対してではなく、サービスや製品に対して向けられていることを理解しましょう。感情的にならず、冷静に対応することで、顧客の感情を抑える努力をします。
顧客を長時間待たせることは、さらに不満を増幅させる原因となります。迅速な対応を心がけ、必要な情報をすぐに提供できるように準備を整えましょう。
ユーザーの話を聞いていることを示すために、適切なタイミングで相槌を入れることも大切です。「はい」「そうですね」「おっしゃる通りです」など、ユーザーの話に対する理解と共感を示す言葉を選びましょう。
ユーザーの具体的な要望や問題を正確に理解し、それに対する適切な対応を行うことが大切です。不明な点がある場合は、詳細を確認し、最適な解決策を提供しましょう。また、必要に応じて上司や経験豊富なオペレーターへの引継ぎを検討してみてください。
顧客を怒らせないように、以下のようなNGワードに注意しましょう。
「そんなことはありません」「違います」など、ユーザーの意見や感情を否定する言葉は避けます。
「分かりません」「無理です」など、ユーザーの要望に対して否定的な返答を避け、代わりに代替案を提示します。
「絶対に」「普通は」など、一般化したり断言したりする言葉は避けます。ユーザーの個別の状況に応じた対応を心がけます。
オペレーター側だけでなく、運営側でもカスタマーハラスメントの負担を減らす方法を実施しましょう。コールセンターの運営ができる対処方法としては以下があります。
クレーム対応の基本的な手順や、状況ごとの対応方法を詳細に記載したマニュアルを作成します。これにより、オペレーターはクレーム対応時に迷わず対応できます。また、具体的なフレーズや言い回しを含むトークスクリプトを用意しましょう。NGワードなどを避けることができる他、一貫した対応で顧客とのコミュニケーションを円滑に進めることができます。
全ての通話を録音し、定期的にマニュアルやトークスクリプトに反映させましょう。また、録音を基に、オペレーターに対して具体的なフィードバックを提供します。優れた対応例なども共有し、改善が必要な点についてアドバイスしましょう。
定期的なトレーニングやワークショップを通じて、オペレーターのスキルを向上させます。特に、クレーム対応やストレスマネジメントに焦点を当てた教育を導入するのがおすすめです。また、オペレーターのメンタルヘルスをサポートするための施策も考えてみてください。具体的には、定期的なカウンセリング、リラックススペースの設置、休憩時間の確保などが考えられます。
顧客情報を一元管理できるCRMツールを導入することで、オペレーターが顧客の過去のやり取りや購入履歴を迅速に把握できるようになります。チャットボットやボイスチャットを搭載した製品であれば、一部のクレーム対応をAIに任せることも可能。また、CTIシステムとの連携機能があり、自動録音・書き起こしができれば、スムーズにフィードバックに活かすことができます。
コールセンターのカスタマーハラスメントは、離職率の上昇や生産性の低下などを引き起こす深刻な問題です。コールセンターでカスタマーハラスメントの対処方法を検討中の方は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。
今回ご紹介した対処方法の中でも、特におすすめなのがCRMツールの導入です。たとえば、OKIソフトウェア社のコンタクトセンター向けクラウドCRM「enjoy.CRMⅢ」は、CTIシステムと連携可能で、該当の音声ファイルと自動で紐づいているため聞き直しがスムーズにでき、フィードバック・オペレーターの教育にスムーズに活用できます。
また、生成AI連携により応対品質を評価することも可能。客観的な観点で応対内容を分析することができるので、オペレーターの教育に有効活用できます。製品情報を詳しく知りたいという方は、ぜひ以下のリンクから確認してみてください。